江ノ島に着いた頃には、夕日は完全に落ちて星が出始めていました。
食べ歩きは期待していなかったのですが、少しだけお店が開いていて、しらす酒とバイ貝を買って食べました。貝は1個おまけしてもらいました。
店内で食べたので結局食べ歩きじゃなかったのですが、ようじょちゃんも喜んでいたのでOKです。
江ノ島のお宮さんに順にお参りして、銭洗い弁天様で500円玉を5枚洗いました。
1枚は母方の祖父母、1枚は父方の祖父母、2枚は今度社会人になるバイト先の後輩ふたり(僕は大学を休学していた期間があるためこういうアベコベが起こります)、そしてもう1枚は、ようじょちゃんの分です。
僕の分は500円玉がなかったので洗いませんでしたが、ようじょちゃんにご利益があればどうでもいいです。
ひとつひとつ、神様にふたりで挨拶をしていくと心が落ち着いていって、僕たちがふたりでいることがよりくっきり感じられる気がしました。
どんどん登って、展望台まで辿り着きました。
着いたのが18時30分くらいで、閉門の20時まであまり時間がなかったのですが、アベックがいっぱい来ていました。
展望台は屋内フロアとひとつ上の露天フロアがありました。
屋内フロアにエレベーターで到着してすぐに景色に心を奪われました。
江ノ島からこんな夜景が見えるとは思っていなかったので不意打ちでした。
ようじょちゃんとくるっとフロアをまわって、夜景を楽しみました。
相変わらずガラスにくっつくように近づいて見ていて、かわぃかったです。
露天フロアは風が寒くて、ようじょちゃんと記念撮影をしてから屋内フロアに戻りました。
ふたりで座れそうな突起のところに座って、ブランデーを飲みながらお話ししました。
い:「ようじょちゃんさ.....。」
よ:「うん。」
い:「今までありがとね.....。これからも一緒に居てね。」
よ:「うん。」
シラフで文字に起こすと陳腐で恥ずかしいのですが、アベックだらけの展望台で夜景とブランデーのブーストがかかっていると、これで充分なのでした。
それからふたりで1日の楽しかったことを話しました。
水族館のどの魚が好きだったか訊くと、
よ:「細長い刺さっていたやつ~。」
チンアナゴかよ!
よ:「あとは泳いでいた、細長いやつ。」
ノコギリヨウジかよ!
閉門時間10分前。
アベックたちが帰り、ようやくふたりだけになれたので、露天フロアに出ました。
残りわずかのブランデーを飲み込んで、夜景を見ているようじょちゃんを後ろから抱き締めました。
黙ったまま、ただふたりで景色を見ていました。
すると、ようじょちゃんが振り返って、僕に抱きついてきました。
この日初めて、まともに抱き合いました。
そのあとは、エレベーターを使わずに階段で展望台を降りて、江ノ島をあとにしました。
恋人の鐘があったらしいのですが、遅くなりすぎて行けなかったのが心残りです。
帰りは、ホウボウの煮付けを食べました。
あとは帰り際に母方の祖父母の家に寄って例の500円玉を渡してきたとか、帰り道いちゃこらしたとか、風呂でにゃんにゃんとかなんかいろいろありましたがそれはいいや。
しかし、こうして思い出すとようじょちゃんがほとんど丁寧語を使っていなかったことに気づきます。
ここまで丁寧語のなかった日はありません。
もうそろそろ丁寧語が消えるのでしょうか。ワクワクo(^∇^)o。